軟骨を保護するには適度な運動が必要!?

こんにちは,グーナー研究員です!

 

今日は,僕が研究している軟骨のお話を少ししてみようと思います!

過去の研究結果や,自身の臨床経験をもとに自分なりの解釈も入っているので,ご了承ください...

 

さて,皆様は「軟骨」と聞いて何を思い浮かべますか?

CMなどで盛んに関節の滑らかな運動を維持する,関節の負荷を和らげるなどと表現されていますよね!

 

今,そんな「軟骨」が問題となっている疾患が日本では多くみられています.

それは,変形性膝関節症です.簡単に言えば,O脚です.

 

皆様の身の回りにも多くいるのではないでしょうか?

実際に,過去の疫学研究では,日本における変形性膝関節症の患者数は2500万人以上とも推定されています!

O脚になる若者はほとんどいないので,中高年に限った変形だと考えると,中高年の2人に1人くらいはO脚になってしまうことが考えられます!!

しかも,多くは女性に見られるので,女性の方はさらにその割合が増えるでしょう,,

 

もはや,完全なる国民病です,,,

 

そんな変形性膝関節症・O脚の発症メカニズムは未解明のままとなっています,,,

その背景として,様々な要因(遺伝,環境,肥満,外傷,仕事,生活習慣,性別など)が複雑に絡み合っている疾患であるからと言われています.

 

ただ,良く議論されている発症メカニズムとして,ウォーキングや運動などによる関節へのメカニカルストレス(機械的刺激)が重要な要因であるとされています.

少し,具体的な話をすると,関節の軟骨には「軟骨細胞」が存在しています.

軟骨細胞は,常に様々なストレスにさらされており,ウォーキングなどを通して軟骨細胞に加わるメカニカルストレスが軟骨細胞に働きかけ,その健康を左右するとされています.

 

つまり,ウォーキング等の運動を通して軟骨細胞を健康に保つことが膝の変形を予防し,健康寿命を延伸することにつながるというわけです!

 

 

よし! じゃあ今日からウォーキングしよう!!

運動は体にいいからね!

とテレビや広告でこのように言われるのは,そんな理由があったからですね

 

しかし,,,,

・運動とはいってもどのくらいしたらいいの?

・ウォーキング以外はないの?

・歩くと痛いのにウォーキングしなきゃダメなの?

*医者に行くと大体,痩せなきゃね,とか,運動頑張ってと言われます,,,

 

こんな疑問が湧きませんか?

今日はこれらの疑問についてわかっていることを少し話したいと思います!

 

 

まず,どのくらい運動したらいいのか?について

これについては,適度に運動してください!笑

 

いきなり科学的ではなくてすみません笑

 

これまでのマウスなどの動物実験の結果,中等度の運動強度は軟骨を保護することがわかっており,逆に高強度や低強度といった極端な運動強度では軟骨破壊を促進してしまうことがわかっております!

 

しかし,これら実験動物の研究結果を,ヒトに応用するまでには至っておらず,軟骨変性を予防するためにどのくらい動いたら良いのかはまだまだこれからの段階なっています,,,

この点についても今後深掘りできたらと思います!

 

 

次にウォーキング以外にないの?についてです.

この点についてもこれまでにいくつか研究されていますが,その中で身近なものではスイミングが挙げられます!やはり有酸素運動は強いですね!

 

しかし,スイミングについても効果が立証されているのはごく一部であり,細かなメカニズムは明らかになっておりません!

 

この他にも個人的に面白いと思ったのは,部分的に免荷してウォーキングすると,ただウォーキングするよりも効果的といった研究です!

この研究についてはまた後日詳しく記載したいと思います!

 

 

そして最後に,痛いのにウォーキングしなきゃだめなの?についてです.

これに関してまず言えるのは,歩いていて痛みがどんどん強くなる人や,膝周辺が熱を持っている人,外傷直後の人は控えてください!!

このような人は,その時点において歩行が過負荷になっていて,関節や軟骨にとって悪影響を与えていることが考えられます.

 

一方で,痛みはあるけど,歩いていると痛みが和らぐといった人は,そのペースで運動を続けても良いと思います.

しかし,運動後の痛みの変化や,熱を持っていないかなど,アフターケアを心がけましょう!

 

 

以上,今回は「軟骨と運動」について長々と書かせていただきました.

今後も,研究や趣味のことを気ままにかけたらと思います.

 

ここまで読んでくれた方,ありがとうございました!